初心者におくる作曲方法のコツ!第36回 テンションってなんだ? その3
こんにちは!
前回、前々回とテンションについて
お話ししていますね。
今回も引き続きテンションのお話です。
今回はまず、
テンションとはそもそも何なのかを考えましょう。
参りますよ!
テンションを使ってみよう
そもそもテンションとは?
使っていいテンションのおさらい
さて、前回で使っていいテンションというのが出揃いました。
こうでしたね。
Imaj7・・・9th・13th
IIm7・・・9th・11th・13th
IIIm7・・・11th
IVmaj7・・・9th・11th・13th
V7・・・9th・13th
VIm7・・・9th・11th
VIIm7(b5)・・・11th・13th
まあ、これはこれでわかりましたよ、と。
でも、じゃあそもそもテンションって何でしょう?
テンションとは何なのか
機能を持った和音の最小単位は
三和音
でしたね。
はい、こうです。
「機能」というのは
明るいとか暗いといった雰囲気を付加したり
ドミナント・サブドミナント・トニックというような
コード進行の役割を持つことです。
Cという和音は一番低い音がドで、かつ
「ド・ミ・ソ」の全てを1回以上使うんでしたね。
一番低い音さえ守っていれば
その他の音の積み重ね方は
どうでもかまいません。
第6回でご紹介した画像とサウンドを
もう一度載せましょう。
これ、いずれもコード名は「C」です。
これにセブンス(7th)を加えたものが
四和音
です。
こうですね。
7thの場所を一番高いところではなく
コードの中に配置してみましたよ。
音の印象が三和音の「C」とは結構ちがいますよね。
ここで和音を料理に例えましょう。
三和音は味の基本です。
三和音=料理の「さしすせそ」
のようなものです。
砂糖、塩、酢、醤油、味噌ですよね。
じゃあ、四和音にするために加えたセブンスは?
セブンス=出汁(だし)
ですね。
入ると劇的に風味が変わります。
それでは、これにさらに加えるテンションはどうでしょう?
テンション=スパイス
です。
基本的にはなくても困らないんだけど
あったらピリッと刺激をあたえてくれるものです。
9thを加えたものを聞いてみましょう。
CとCMaj7ほどの劇的な違いはないですよね。
でもCMaj7とCMaj9だと
ちょっと音が芳醇になったような
感じがしますよね。
13thも聞いてみましょう。
9thとはまた違った風味ですね。
9thと13th
両方使ってみましょうか。
これもこれで豊かな響きです。
そう、テンションは複数使っても構いません。
でも音がにごって聞こえがちなので
よくよく注意しながら使いましょう。
テンションは
あまり低い音で使わない方がいいです。
低いと音がなおさらにごっちゃうんですね。
上記の例は若干テンションの位置が低すぎですね。
また、ここではコード名を
「CMaj9,13」と表記しましたが
このへんはあまり表記が定まっていません。
テンションを縦に並べて書く場合もあります。
まとめ
ここで一旦まとめておきましょう。
機能を持った和音を考える場合
三和音で使われる和音は必須
です。
基本的には音を省くことはできません。
ロックやパンクのような曲、
あるいはクラシックっぽい曲は
三和音のみで作られることも多いです。
一方で、こじゃれた洋楽とか
ジャズなどの場合は
7thを加えた四和音を使うことが望ましい
です。
ただ以前も触れましたが
四和音はやや夜っぽい雰囲気になりがち
ですので
そういう曲でなければ使わないほうが無難です。
そしてテンション。
テンションは使いたければ使え
です。
完全にオプション。
四和音では物足りない時に
スパイスのように使いましょう。
テンションを実際に使ってみる
さて、では実際にテンションを使ってみましょうか。
まず
伴奏に使う
というのが最も一般的ですよね。
三和音でも四和音でも足りない
もっと豊かな音が欲しい時に。
たとえばこう。
楽譜の1番上の段がメロディーで
下2段は伴奏です。
どうです?
なんだかちょっといいじゃありませんか。
和音が豊かだということと
もうひとつポイントがあります。
2小節目、伴奏の一番高い音が「ラ」ですね。
Emの11thとなる音です。
一方でこの2小節目のメロディーの方も
「ラソー」というふうに「ラ」から始まっていますね。
伴奏でこれから来る
メロディーの音を暗示するという
ちょっと高度なことをやっているわけです。
次の3小節目も同じことをやっています。
面白いですね、テンション。
さあ、次回はテンションを
伴奏ではないところで使ってみましょう。
って、伴奏以外だとメロディーですよね。
次回、メロディーでテンションを使う際の
もろもろをお話しします。
ではまた次回!
t.k
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