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初心者におくる作曲方法のコツ!第37回 テンションってなんだ? その4

2018年1月26日趣味, 作曲

初心者におくる作曲方法のコツ!第37回 テンションってなんだ? その4

こんにちは!

前回でなんとなくテンションとはどういうものか
おわかりいただけたでしょうか。

引き続き今回もテンションのお話をしていきます。

参りますよ!

テンションを使ってみよう 続き

テンションを使ってみよう 続き

テンションのおさらい

前回、こんな例をご紹介しましたね。

ex402

伴奏にテンションを用いたのでした。

たしかに、単に三和音や四和音を使うよりも
音が豊かな感じがしますよね。

念のためもう1回おさらいしておきましょう。

使っていいテンションとは以下でしたね。

Imaj7・・・9th・13th

IIm7・・・9th・11th・13th

IIIm7・・・11th

IVmaj7・・・9th・11th・13th

V7・・・9th・13th

VIm7・・・9th・11th

VIIm7(b5)・・・11th・13th

前回までのおさらいでした。

テンションをメロディーで使う

さて、前回は伴奏でテンションを使いましたが

メロディーでテンションを使う
ということを考えてみましょう。

例えば、こんなのはどうでしょう。

ex403

ヘ音記号の下段が伴奏ですが
こちらは四和音ですね。

テンションにあたる音が
メロディーに来ています。

1小節目の「レ」がCの9thになりますね。

2小節目の「ソ」はFの9th。

3小節目の「ラ」はEmの11th。

4小節目の「シ」がAmの9thです。

どうです?

ちょっとこじゃれたメロディーになりましたよね。

ここでメロディーの動きを
ちょっと見てみましょう。

1小節目、9thの「レ」の後は

三和音の構成音である「ミ」へと
続いていますね。

2小節目も同様に

9thの「ソ」から三和音の構成音である
「ラ」へと続いています。

3小節目、11thの「ラ」の後は
すべて四和音の構成音です。

4小節目も9thの「シ」から
三和音の構成音である「ド」ですね。

ここになんとなく法則が見えてきます。

すなわち。

テンションを使ったら次は三和音もしくは四和音の構成音につなげろ

です。

やはりですね、三和音や四和音を構成している音というのは
メロディーでも安定感があるんですよ。

テンションはちょっと不安定感があるんですよね。

テンションが鳴っている間というのは
なんか落ち着かない感じが続いているわけです。

それを、三和音・四和音の構成音に続けることで
すっきりさせるわけです。

これは、テンションをメロディーで使っている時に顕著です。

こんなのがあったとします。

ex404

実に中途半端な感じですよね。

13thが伸びているあいだじゅう
ずっと宙ぶらりんな感じがあります。

こうしましょう。

ex405

最後の「ソ」にメロディーが戻った瞬間に
すごくすっきりしますよね。

あれ?

この感じどこかで聞き覚えが・・・。

テンション・リゾルヴ

「不安定な状態から安定した状態へ進む」

これってドミナントからトニックに進む
和音の進行に似たものがありますよね。

ex406

これです。

ドミナントのG7が鳴っているあいだじゅう
ずっとトニックのCに進みたい感じがあります。

また、sus4というコードを
覚えておいででしょうか。

三和音の真ん中
3番目の音の替わりに4番目の音を使うコードです。

ex407

こんな音ですね。

これも実に中途半端な音ですね。

でも、こう続くとすっきりします。

ex408

これらに共通しているのは

不安定なものを安定した状態にしてやる
という行為です。

これを

解決

と呼びます。

つまり、不安定な状態というのは
問題がある状態で

それを安定した状態に持って行って
解決しましょうということです。

なんだか普通の言葉ですけれども
ちゃんとした音楽用語なんですよ。

で、これはテンションにもあてはまります。

テンションは問題というほどの
大きな問題ではないですけど

まあ解決するのが望ましいでしょうという程度ですが。

これを

テンション・リゾルヴ

といいます。

英語で書けば

tension resolve

ですね。

resolveっていうのは
まさに「解決」を意味する単語です。

ドミナントがトニックに解決するように
またsus4が通常の三和音に解決するように

テンションも解決するわけです。

どうすればテンションが解決されるかといえば

三和音もしくは四和音を構成している音に進む

ということがテンションの解決なんですね。

というわけで、上記の

テンションを使ったら次は三和音もしくは四和音の構成音につなげろ

という法則になるわけです。

ただし、テンションはドミナントやsus4ほどの
不安定感ではないですね。

解決させることが望ましいけれども

たとえば

9th→13thみたいなメロディーラインが
ダメというわけではありません。

こんなのを作ってみました。

ex409

1小節目、メロディーが「レラー」となって
9th→13thですね。

そして、これは解決しないまま
次のEm7へと進んでしまいます。

でも別に不自然な曲ではないですよね。

強いて言えば
2小節目で解決したと言えなくもない。

でもその程度です。

必ず解決しなければいけないわけではないけれども
解決することが望ましい

というのがテンションです。

さあ、今回はここまでにしましょう。

次回、テンションの様々な疑問に答えていきます。

たとえばメロディーに9thが出てきたら
それは必ずテンションなんだろうかとか

三和音にテンションは使っちゃいけないのかとかですね。

ではまた次回!

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Posted by t.k