初心者におくる楽譜の読み書き!第13回 和音

趣味, 作曲

初心者におくる楽譜の読み書き!第13回 和音

こんにちは!

しばらく記号の話ばかりしてきましたが
今回は久々に音符を扱いますよ。

今までは一度に鳴る音はひとつだけでしたが
今回は2つ以上の音が同時に鳴ります。

早速見ていきましょう!

和音

和音

和音の読み書き

2つ以上の音を同時に鳴らしたものを

和音

といいます。

読み方は「わおん」ですね。かわいいです。

同時に鳴らすってことで、一本の棒(符幹)に
タマ(符頭)を複数書きます。

こんなふうに。

ex235

通常の音符と同様、一番高い音符が五線の3本目以上なら
棒は下向きになります。

また、上図の最初と2番目の和音は、「ミとソ」「ラとド」のように
ちょっと離れた音なので、縦にそのまま並べてタマを書いています。

一方、3番目の和音は、「レ・ミ・ソ」というように
レとミがくっついた音ですよね。

こういう場合は図のように、上の方の音符が棒の右側に飛び出します。

これは、棒のない全音符でも一緒です。

ex236

和音を「言葉にして読む」というのはなかなか難しいですが

この全音符の和音だと「ファとドの和音」「ファとソの和音」
みたいな感じで読むしかないでしょうね。

曖昧ですけどね。

さて、実は和音に関しての「書き方・読み方」は
なんともうこれで終わりです。

ここからは、和音をどう使うかの実践をちょろっとやってみましょう。

和音を使ってみよう

さて、ここにこんなメロディーがあります。

ex237

「ミファソファミー」ですね。

これの下に、ひとつ飛ばした2つ下の音を加えて
和音にしてみましょう。

ミだったら、すぐ下のレを飛ばしてドを加えます。

ex238

はい。

「ミファソファミー」の下に「ドレミレドー」がくっついて

「ミとド」「ファとレ」「ソとミ」「ファとレ」「ミとド」

という和音になりました。ややこしい。

読み方は面倒ですが、聞いた感じ、実に豊かな音になりましたよね。

じゃあ、音をひとつ飛ばさずに、すぐ下の音で和音にしたら?

ex239

はい。

美しくないですねー。

音が近すぎると、和音が汚くなるんです。

最も近い音同士で和音にしてみましょう。

ex240

ドと、そのすぐ半音上のレ♭です。
(半音に関しては、初心者におくる楽譜の読み書き!第5回 記号-半音上げる・下げる-を参照してください)

音は汚いし、なんか呼び起こされる感情も「無」って感じですよね。

先ほど、ひとつ飛ばして和音にしてみましたが
このひとつ飛ばしルールを使って3つの音からなる和音を作ってみましょう。

ex241

「ド・レ・ミ・ファ・ソ」の、レとファを飛ばした和音ですね。

ド・ミ・ソです。

きれいですよね。

こういうきれいな和音を、メロディーと同時に演奏して

伴奏

にするわけです。

こうですね。

ex242

久々にヘ音記号が出てきましたが、覚えてますか?

復習用に、ヘ音記号とト音記号の相関図を貼っておきましょう。

ex243

伴奏は、メロディーよりも低い音で鳴らすのが普通です。

伴奏に使う和音は、だいたい3つ以上の音からなる和音です。

3つ以上音があると、「明るい」とか「暗い」みたいな
キャラクターのある和音になるんですね。

先ほどのドミソは明るい和音です。

レ・ファ・ラだと暗い和音になりますよ。

ex244

なんか陰鬱な音ですよね。

こういう、伴奏に使えるようなキャラクターの立った和音を

コード

なんて呼んだりします。

バンドスコアに「C」とか「Dm」とか書いてありますけど
これはコードを記号で表したもので「コードネーム」といいます。

一方で、さっき汚い和音の例で出した「ドとレ♭」は
「ただの和音」です。

コードとは呼びません。

当「楽譜の読み書き講座」では
ちょっと突っ込んだ話になるので扱いませんが

どういう理屈で明るい和音・暗い和音ができるのか、とか
どういう和音を伴奏に使えるか興味がおありの方は

「初心者におくる作曲方法のコツ」第1回~第5回あたりをご参照ください。

さあ、今回は和音について見てきました。

楽譜の読み書きから外れたこともお話ししてしまいましたが
ちょっとした理屈がわかると、読み書きもスムーズになりますよ。

次回はまたシャープとかフラットの話です。

また次回!

The following two tabs change content below.

Posted by t.k