初心者におくる作曲方法のコツ!第17回 長いフレーズの曲を作ろう その7
こんにちは!
前回はだいぶ進みましたね。
引き続きやっていきますよ。
今回は曲の構成について考えます。
では参りましょう!
Bメロを考える
前回までの確認
前回までで出来上がっている部分を見てみましょう。
8小節のAメロを作り
それを繰り返しました。
でも、前半の4小節だけをくっつけて
後半の4小節はまだ保留にしています。
Bメロをどうするかによって
後半部分が変化する可能性がある
と触れたところで前回は終わりました。
Bメロとはなんなのか?
初心者におくる作曲方法のコツ!第13回 長いフレーズの曲を作ろう その3の
「フレーズから長い曲に発展させる」で触れましたが
曲には
構成
というものがあります。
第13回では
Aメロ = 導入
Bメロ = つなぎ
Cメロ = サビ
というような例をご紹介しましたが
その限りではありません。
Aメロしかない曲
CメロがサビではなくてAメロの繰り返しの曲
Bメロがサビの曲
いろいろあります。
今回の曲は
Bメロに何がくるんでしょうか?
つなぎ?サビ?
どっちの方が今回の曲に向くでしょうね。
Bメロにサビがくる場合
試しに
今回の曲のBメロがサビだった場合
というのを無理やり作ってみました。
短時間でバーッと作ったので
出来の良し悪しはご容赦ください。
おわかりでしょうか。
Aメロの終わりから盛り上がりを作って
Bメロ=サビに流れを持っていっています。
Bメロにつなぎがくる場合
同じように
Bメロがつなぎだった場合
というのも試しに作ってみます。
今度は盛り上げるためのBメロ
というものがあるので
Aメロは穏やかに落ち着かせています。
一方でBメロは
穏やかに終わったAメロを受け継ぎ
Cメロ=サビに向かって徐々に盛り上げていきます。
しつこいようですが
ババッと作ったので
これが目指すべき姿というわけではありませんよ!
ただ、Bメロのあり方については
なんとなくわかっていただけたでしょうか。
Bメロをどうするか?
じゃあ結局
Bメロはサビにするのがいいのか?
つなぎにするのがいいのか?
これは
どっちでも良い
です。
Aメロの間に
サビに向かう心づもりができる
メロディーだったら
Bメロはサビにしてしまいましょう。
もうちょっと助走がいるよね、と思えば
Bメロはつなぎとします。
とどのつまりは
Aメロの間にサビに向かうほど
テンションが上がっているかどうか
です。
様々なBメロの例
ここで
Bメロがサビの曲
Bメロがつなぎの曲
様々な例を挙げておきます。
知っている曲がありましたら
ぜひ構成を確認してみてください。
なるべく多くの人が知っている曲を
ということで選んでいたら
全体的に若干古めの曲になりました。
なかなかスタンダードが生まれにくい現代では
いたしかたありません。
歌手の方々のお名前は
敬称略とさせていただきました。
ご容赦ください。
Aメロ - Bメロ(サビ)の曲
唱歌「浜辺の歌」「雪の降る街を」
Carpenters「Superstar」「Top of the world」
The Beatles「Yesterday」「オブラディ・オブラダ」
NHKみんなのうた「グリーングリーン」
坂本九「上を向いて歩こう」
赤い鳥「翼をください」
かぐや姫「神田川」
ガロ「学生街の喫茶店」
井上陽水「心もよう」
チェリッシュ「てんとう虫のサンバ」
チューリップ「青春の影」
ゴダイゴ「Monkey Magic」
五輪真弓「恋人よ」
中森明菜「難破船」
松田聖子「SWEET MEMORIES」
加藤登紀子「百万本のバラ」
岩崎宏美「聖母たちのララバイ」
八代亜紀「舟唄」
TVアニメ「サザエさん・オープニング曲」
Guns N’ Roses「Sweet Child O’Mine」
THE BLUE HEARTS「リンダリンダ」
BUMP OF CHICKEN「ラフ・メイカー」「スノースマイル」
スピッツ「チェリー」
嵐「Monster」
宇多田ヒカル「花束を君に」
Aメロ - Bメロ - Cメロ(サビ)の曲
Elton John「Your Song」
岩崎良美「タッチ」
森進一「襟裳岬」
石川さゆり「天城越え」
REBECCA「Friends」
THE BLUE HEARTS「TRAIN-TRAIN」
TM NETWORK「Get Wild」
Sarah Brightman「Time To Say Goodbye」
SMAP「世界に一つだけの花」
プリンセス・プリンセス「Diamonds」
TVアニメ「アンパンマンマーチ」
B.B.クィーンズ「おどるポンポコリン」
TVアニメ「サザエさん・エンディング曲」
ささきいさお「銀河鉄道999」
ゴダイゴ「ガンダーラ」
加藤登紀子(映画『紅の豚』)「時には昔の話を」
BUMP OF CHICKEN「天体観測」
テゴマス/サスケ「青いベンチ」
嵐「Love so sweet」
スピッツ「ロビンソン」
いきものがかり「青春ライン」
ゆず「栄光の架け橋」
中島みゆき「地上の星」「空と君のあいだに」
アンジェラ・アキ「手紙~拝啓 十五の君へ~」
スキマスイッチ「ユリーカ」
AKB48「365日の紙飛行機」
ご覧いただいてわかるように
Aメロからすぐサビに行こうが
Bメロを経てサビに行こうが
曲の深みとか良い曲かどうかには関係ないんですね。
身も蓋もないですが
良いものは良い
のです。
ただ、正直言って
Bメロ=サビの曲は
探すのに幾分苦労しました。
どちらかといえば
Bメロ=つなぎ
Cメロ=サビ
が主流のようですね。
逆に言えば、その方が
作りやすい
ということでもあろうかと。
さて、完全に余談なのですが
五輪真弓さんのデビュー曲は
「少女」という曲なのですが
この曲、明確にAメロとサビの分かれ目がありません。
Aメロを歌っているなーと思っていると
いつの間にかサビになっているという
非常に面白い構成の曲です。
これは、こういうふうに作れと言われても
なかなか作れるものではありません。
機会がありましたらぜひ聞いて
分析してみてください。
結局今回の曲はどうするか?
結局ですが
今回の曲はBメロをつなぎとすることにします。
上記の「Bメロにサビがくる場合」で
試しに作ってみましたが
ちょっと強引ですよね。
まだサビに行きたくないのに
途中から急に盛り上げていった感があります。
基本的に穏やかなAメロなので
Aメロの間に
サビに行くほどテンションが上がらなかった
ということなんでしょうね。
「Aメロをテンションが上がるように作り変える」
という手もなくはないですが
せっかくここまで作ってきた
Aメロを尊重しましょう。
というわけで
今回は曲自体は進みませんでしたが
次回、Bメロをどう作るかについてお話しします。
ではまた!
t.k
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