初心者におくる楽譜の読み書き!第1回 音符の長さ
こんにちは!
2月まで作曲講座を連載していましたが、久々に新講座の開講です。
今回から、初心に立ち返って
楽譜の読み方・書き方
についてお話していきたいと思います。
小学校の音楽の授業で習っているはずなのですが
なかなか覚えていないですよね。
あるいは、ギターを弾く方でタブ譜は読めるけど
楽譜は難しいという方がいるかも知れません。
楽譜を読んだり書いたりできると
たとえば自作の曲を
バンドメンバーに伝えたりするのが飛躍的に楽になります。
録音したものを何度も聞いて音を取る・・みたいなことを
しなくていいわけです。
楽譜って音楽の共通言語なんですよね。
しかも世界共通です。
一緒に楽譜を征服しましょう!
音符とは
音の高い低いはさておき
まずは音の長さを表せるようになりましょう。
その前に、音符の説明を。
これ全部、音符です。
音符っていうのは「音を鳴らしなさいよ」という指示ですね。
逆に、「音を鳴らさないで休みなさいよ」というのは休符といいます。
(休符については次回で)
音符を構成している各部分には
一応名前がありますので、それをご紹介。
書物によって表記にブレがありますが、だいたいこんな呼び方です。
(符幹を「符尾」としている本もあります)
音符の示す長さによって、符尾や符幹があったりなかったり
あるいは符頭が黒かったり白かったりします。
手書きするときはこんな感じで十分です。
では、長さの説明に入りましょう。
音の長さ
音の長さを示す単位を「拍(はく)」といいます。
カラオケなんかでも、「1・2・3・4」みたいに
リズムを数えることがありますよね。
あるいは歩いてても
なんとなく一歩一歩に合わせて数を数えていることがあります。
こんな感じ。
「1・2・3・4、1・2・3・4、1・2・3・4、1・2・3・4」
って聞こえますよね。
これのひとつひとつが「拍」です。
リズムを構成する単位なんですね。
音楽では、この拍1つ分を「1拍(いっぱく)」といいます。
4拍でひとかたまりになることが多いです。
音符では4分音符(しぶおんぷ)が1拍にあたります。
これですね。
なんで4分音符というかと申しますと
先程聞いたように
音楽とは
4拍でひとかたまり
であることが多くて
そのひとかたまりの4分の1っていうことです。
さっき見たとおり
音楽を聞くと「1・2・3・4、1・2・3・4」って数えられることが多いですよね。
4分音符の倍の長さ、すなわち2拍を表すのは
2分音符(にぶおんぷ)です。
符頭=アタマの部分が白くなりました。
4分音符の4倍の長さになるとこうなります。
棒がなくなりました。
4拍ですね。
ひとかたまりの4拍全部伸ばすので
全音符(ぜんおんぷ)といいます。
逆に短い方を見てみましょうか。
4分音符の半分の長さを表すのは
8分音符(はちぶおんぷ)です。
はい、旗が付きました。
8分音符が2つ以上続く場合
こんなふうに書くことがあります。
2つつなげたのが前者、4つつなげたのが後者です。
3つつなげてもいいです。
ひとつひとつ旗を書いていると面倒ですもんね。
フォントだと横棒が太くなっていますが
手書きの場合はさらっと横棒を引くだけでいいです。
4分音符の1/4、つまり8分音符の半分は
16分音符(じゅうろくぶおんぷ)です。
旗が増えました。
音もうるさいですねー。
更にその半分、4分音符の1/8、8分音符の1/4、16分音符の1/2は
32分音符(さんじゅうにぶおんぷ)です。
旗がまた増えました。
音も意味がわかりません。
更にその半分、4分音符の1/16、8分音符の1/8、16分音符の1/4、
32分音符の1/2は、64分音符(ろくじゅうしぶおんぷ)です。
一応音も作りましたが、もう聞き取れませんね。
よっぽどゆっくりした曲でしか使わないほうがいいですね。
ちなみに、8分音符と16分音符をつなげて書くこともできます。
前者は8分音符ひとつと16分音符ひとつ
後者は8分音符ひとつと16分音符ふたつをつなげて書いた例です。
これが32分音符だったら
横棒がさらにひとつ増えます。
旗の数の分を横棒に置き換える感じですね。
付点
さて、「1.5拍」みたいな半端な拍を表すにはどうしたらいいんでしょう?
正解は
点をつける
です。
付点といいます。
こんな感じですね。
この付点がつくと「元の音符の1.5倍にしなさいよ」という意味です。
言い方を変えると
「元の長さの半分を追加した長さにしなさいよ」ということですね。
上記の付点がついた4分音符を
付点4分音符といいます。
1拍プラス1/2拍ということで、1.5拍になります。
じゃあ2分音符に付点がついたら?
2拍プラスその半分の1拍ということで
3拍です。
8分音符に付点がつくと
1/2拍プラスその半分の1/4拍ということで
3/4拍になります。
たまに、もうひとつ付点がつくことがあります。
これは、元の音符の1/4を更に付与しなさいよということです。
上記の例では
複付点4分音符といいます。
1拍プラス1/2拍プラス1/4拍となります。
面倒ですけど知識として知っておいてください。
あんまり最近は見かけないですけどね。
タイ
別の方法もあります。
こんなふうに音符を結んでしまう方法です。
これも、1拍プラス1/2拍で1.5拍です。
タイといいます。
符頭同士をつなげるように書きます。
アタマと逆の、棒の先っちょ同士をむすぶと
別の意味になる場合があるのでご注意を。
(いずれ説明しますが、「なめらかに演奏する」という意味になることがあります)
タイはどんな長さ同士でも結べるので
こんなのもありです。
2拍プラス1.5拍ですね。
3連符
1拍を1/3に等分割したものを表す音符もあります。
便宜上8分音符と同じものを使い
上に「3」と書きます。
3連符といいます。
2拍を3分割する場合はこんなふうになります。
4分音符と同じものを使って上に3と書きます。
4分音符と混同しないように
ここからここまでが3連符ですよとカッコをつけます。
3連符はちょっとややこしいですね。
今はこんなのがあるよということで
なんとなく記憶の片隅にとどめておいてください。
というわけで
音符の長さについてご説明してきました。
4分音符が基準の1拍を示し、頭が白くなると2拍、
棒がなくなると4拍、旗がつくと1/2拍、ということを覚えましょう。
次回は休符についてご説明します。
休符って読めても書けないことが多いので
書き方もご紹介しますよ。
筆順みたいなのって、小学校以来ですよね。
次回もお楽しみに。
ではまた!
t.k
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