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初心者におくる作曲方法のコツ!第66回 補足いろいろ その1

2018年2月4日趣味, 作曲

初心者におくる作曲方法のコツ!第66回 補足いろいろ その1

こんにちは!

前回めでたく「二人でお茶を(Tea for Two)」の分析も終わりました。

今回は、これまでにあまり触れる機会がなかった
ちょっとしたことをご紹介します。

独立した記事にするほどではないけれども
知っておいたほうがいいことをまとめてお届けしますよ。

ペダルポイント

ペダルポイント

さあ、あたらしい言葉です。

ピアノでペダルというと?

通常はサステイン・ペダルを指しまして
踏んでいる最中は手を鍵盤から離しても音が伸びます。

似たことが行われる場合

これを

ペダルポイント

といいます。

よくわかりませんよね。

例を挙げます。

ex724

Dm/Cのように書いてあるコード

これは

DmなんだけどルートがC、すなわちドですよということです。

転回形のときは

あくまでもそのコードに含まれている音の中で
やりくりしていましたが

今回はDmに含まれていないドがルートになってしまいました。

こういうのもアリなんですね。
(転回形については第39回をご参照ください)

さて、上記の例ではずっとCの音がルートですよね。

上の方ではちゃんと音が進行していますが
ルートはずっと同じ。

あたかもルートの音だけ
ずっとペダルを踏んでいるときのようです。

この、ずっと鳴っているルートの同じ音のことを

ペダルポイント

といいます。

ちょっと独特な響きがありますよね。

上記の例は、Iの和音=トニックのルートを
ペダルポイントに用いているので

トニック・ペダル

といいます。

ドミナントのルートをペダルポイントに用いた場合は

ドミナント・ペダル

といいます。

こんな感じ。

ex725

なにか物語が始まりそうです。

ペダルポイントで主に使われるのは
この2つくらいですね。

ルートに使われる例をご紹介しましたが

別にルートじゃなくてもコード進行に関係なく
ずっと同じ音が鳴っていれば

それは

ペダルポイント

です。

ex726

高い音でストリングスの音がずっと鳴っていますね。
(「8va」というのは、1オクターブ高く弾きなさいよ、という意味です)

これもペダルポイントです。

以上、ペダルポイントでした。

オスティナート

オスティナート

これは、アレンジを考えるときなんかに有効ですね。

短いちょっとしたフレーズを繰り返し用いることです。

これもペダルポイント同様
低音部に出てくることが多いです。

こんな感じ。

ex727

左手はコードに合わせて高さは変わっているものの
基本的な音の形は一緒です。

こんなに凝った音形でなくても
もっと簡単なのでもいいんですよ。

ex728

オスティナートのポイントは

ある程度の長さを継続させる

です。

1回や2回繰り返しただけでは
オスティナートではないんですね。

曲まるまるでもいいし
Aメロだけサビだけでもいいですが

ある程度はしつこく続けましょう。

バンド用のアレンジだったら
ベースとかキーボードが担当するといいですね。

オスティナートでした。

様々な終止

様々な終止

終止、つまりは曲の終わりの部分ですが
これについてはしっかりまとめていませんでしたね。

ドミナント進行とか、そのあたりの話です。

いろんな終わらせ方がありますが

それぞれに名前がありますんで
一応ご紹介しておきましょう。

全終止

読んで名のごとく
終止をしっかりとまっとうしたものです。

ドミナント進行で終わることですね。

ex729

上記の「G→C」の部分が全終止です。

非常に強い終止です。

偽終止

読み方は「ぎしゅうし」です。

ドミナント進行しないで
意外な和音に行っちゃった終わり方です。

意外な和音なので

当然「終わった感」に乏しく
まだ曲が続きそうな印象を与えます。

曲の一番最後ではなく
Aメロの終わりなどの曲の最中に使うといいかもしれません。

ex730

トニックはトニックでも
VImの和音に行った例ですね。

もういっちょ。

ex731

なんだかわかりませんが

C-Majorのはずなのに
Aなどというイレギュラーなコードに進んじゃいました。

たぶん、この次にDmが出てくる
セカンダリー・ドミナントなんじゃないですかね。

わかりませんけど。

とにもかくにも、これも偽終止です。

変終止

変終止という名称ですが
ちっとも変じゃありません。

大変よく使われます。

ex732

サブドミナントのIVからIへと進む終止ですね。

賛美歌の最後「アーメン」の箇所でよく用いられることから
「アーメン終止」とも呼ばれます。

全終止ほど強くない、いくぶん荘厳な優しい感じのする終わり方です。

半終止

半終止という名称ですが
これで曲が終わることはほとんどないですね。

Aメロの終わりとか
そういう曲の中の区切りで用いられます。

ex733

Vの和音で放り出される感じですね。

当然、終った感はありません。

というわけで今回はここまでです。

この小ネタシリーズ、もうちょっと続きます。

ではまた次回!

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Posted by t.k