初心者におくる作曲方法のコツ!第34回 テンションってなんだ? その1
こんにちは!
今回は、前回よりさらに使える音が増えていきます。
楽しくなってきますね。
では参りましょう!
テンションについて
四和音についてあらためておさらい
前回までやってきた四和音
あらためてまとめましょう。
セブンスを三和音に足したんでしたね。
音をリッチにしたものがこちら。
また、伴奏の和音にセブンスを入れなくても
メロディーで使うテクニックもご紹介しました。
響きとしては
ジャズっぽい
洋楽っぽい
夜っぽい
というような印象があるんでしたね。
そういった四和音の響きが
使いづらいような曲でも
ドミナントでは四和音が比較的使いやすかったんでした。
四和音のおさらいでした。
共通の表記について
さて、和音の話はいったん置いておきまして。
毎回「ハ長調でいうと」とか
「イ短調で考えると」みたいな
注釈をいれるのは面倒ですね。
どの調でも使える共通の表記を覚えましょう。
ポピュラー音楽では世界共通の表記です。
例えばハ長調で
音階のそれぞれの音の上に積み上げた
和音は以下でしたよね。
この、ルート(根音)を示しているアルファベットの代わりに
ローマ数字
を使います。
音階の何番目なのかを表すわけです。
こんな風に表記します。
I II III IV V VI VII
これに、マイナーコードだったら「m」をつけたり
セブンスだったら「7」や「maj7」をつけます。
長調だとこんな感じ
I IIm IIIm IV V VIm VIIdim
長調の四和音だとこう
Imaj7 IIm7 IIIm7 IVmaj7 V7 VIm7 VIIm7(b5)
短調の三和音ならこうです。
Im IIdim III IVm Vm VI VII
短調の四和音。
Im7 IIm7(b5) IIImaj7 IVm7 Vm7 VImaj7 VII7
これのいいところは
どの調でも同じ書き方ができることですね。
和音の働きも
これで説明すればわかりやすい。
サブドミナント → ドミナント → トニック
の流れは
長調なら
IVmaj7 → V7 → Imaj7
と書き表せます。
調にかかわらず
「4番目」「5番目」「1番目」の
和音を表しているわけです。
ハ長調なら「Fmaj7」「G7」「Cmaj7」ですし
ト長調なら「Cmaj7」「D7」「Gmaj7」を表すことになります。
これから先、この表記を覚えておくと
いろいろとやりやすいので
ご紹介しておきました。
セブンスにさらに音を足す
さて。
四和音より音を増やすとどうなります?
単純に五和音、六和音、七和音となるわけですが
この言い方はあまり一般的ではありません。
そして、音が多すぎると
ごちゃごちゃして聞こえますよね。
先に種明かししますと
これから考えるのは
9・11・13番目
の音です。
1・3・5・7ときてますので、順当ですよね。
でも、ここから先は
今までとちょっとルールが変わります。
7thまでは、1・3・5・7番目の音を
必ず1回以上使いましたよね。
でもここから先
9・11・13番目の音に関しては
必ず使わなければならないわけではない
のです。
11番目の音を使いたい場合
9番目は入れなくてもいいのです。
(基本的に1・3・5・7番目は省けません。おいおい説明していきます)
そして、この9・11・13番目の音、
和音にちょっと緊張感を持たせる作用がありまして
テンションと呼ばれます。
では、ひとつずつ説明していきましょう。
9番目の音
まず、四和音にひとつ音を足してみましょうか。
9番目の音です。
上記画像のコード名は暫定です。
このコードの上に
さらに9番目を足したんだなと
考えてください。
聞いてみましょう。
音をリッチにしたものがこちら。
どうですかね。
ちょっと気になる和音がありますよね。
Em7とBm7(b5)に
9番目の音を足したものって
第21回でお話しした
nオクターブ+半音x1(nはゼロもしくは正の整数)は避けろ!
のルールを破っちゃってますよね。
ということは?
そう、9番目の音
英語で言うとナインス(9th)といいますが
Em7とBm7(b5)では
使ってはいけないのです。
一般化して表記すると
IIIm7とVIIm7(B5)で9thは禁止
となります。
というわけで
9番目の音を足していいものだけ
足したのがこちら。
コード表記は7の代わりに9を書きます。
もしくは、Maj7(9)なんて書いたりすることもあります。
音に緊張感が付与されたように感じますか?
なにをもって「緊張」というのか
ということもありますが
緊張というより
多少不安定な感じが増えた気もします。
三和音が最も安定していて
前回お話ししたように
四和音になるといくぶん不安定感が増しますよね。
さらに音が増えたのでなおのこと
不安定感が増したんでしょうね。
テンションの話、まだまだ続きます。
次回は11番目の音の話からスタートです。
ではまた次回!
t.k
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