初心者におくる作曲方法のコツ!第21回 長いフレーズの曲を作ろう その11
こんにちは!
バラードもだいぶ進んできましたね。
今回、曲作りはちょっとだけにしまして
久々に理屈の話をしますよ。
では参りましょう!
Bメロを確定する
前回までの確認
前回まででBメロはほぼ終わりました。
2種類の候補があります。
[候補その1]
[候補その2]
[候補その1]は同じパターンを繰り返してサビに持っていくやり方。
[候補その2]は最後のあたりで違うものをいきなり持ってきました。
どっちの方がいいだろうか
というところまでで前回が終わりました。
Bメロを決定する
さあ、Bメロを決めましょう。
どっちが良いか
完全に好みで決めて良いです。
その前に、[候補その2]の最後の箇所。
全然違うものが出てきた
22小節目からの部分ですね。
ここをどうやって作ったかを言っておきましょう。
はっきり言えば「思いついてしまった」です。
[候補その1]が
似たことを4回やってサビに持っていくのが
あまり面白くないなと
思ってしまったんですよね。
これまではベースになる形を
いろいろとこねくりまわして
メロディーにしてきました。
「魚釣りに行き~」という言葉から
メロディーに発展させた
あのやり方ですね。
今回は、ほんの2小節半ですが
これまでのやり方から
ちょっと逸脱したことをしてしまいました。
すみません。
完全に弁解ですが
面白くないなと感じたら
恐れずに新しいものを模索するのは良いことです。
なにもないところに
ポンと思いつくというのは
なかなか難しいですが
すでにあるものを
延ばしてみたり縮めてみたり
逆から見てみたり
音を上げたり下げたり
いろいろと試みてみてください。
きっと、より面白いものが見つかります。
今回は[候補その2]を選ぶこととします。
メロディーに使って良い音・良くない音
さて、今回は曲については
ここまでにしまして
前回予告したように
とあるルールのようなものについてお話しします。
第11回・第15回・第16回・第20回で触れたルールのようなもの
ハ長調の場合
コードがC・Em・Amの時にメロディーにファ
コードがEm・G・Bdimの時にメロディーにドはよろしくないです。
というのがありました。
これについて詳しく説明します。
半音x1
以下の和音を聞いてみてください。
不快な音ですね。
鍵盤上で隣り合った音同士
すなわち
半音x1
の間隔で離れた音同士です。
この「半音x1」というのは
非常に耳障りな和音を作ることで
大変嫌われています。
「音が当たる」なんていう言い方をします。
できる限り
この半音x1は出てこないことが望ましい。
ハ長調の場合
レb(フラット)は使って良い音には
含まれていないので
「ド」と「レb」の和音が出てくることはほぼありません。
しかし、以下の鍵盤を見てみてください。
半音x1が2箇所登場していますね。
「ミ」と「ファ」、「シ」と「ド」です。
この音が要注意です。
あくまでハ長調の場合ですよ。
より一般化して言えば、
長調の3番目と4番目の音、7番目と8番目の音
と言えます。
8番目の音というのは
1番目の音のオクターブ上ですね。
nオクターブ+半音x1
いきなり数式のようなものを
見出しにしましたが
嫌われるのは「半音x1」だけではありません。
オクターブが違っていても嫌われるのです。
レbを1オクターブ上げました。
嫌な音ですよね。
さらにレbをオクターブ上げました。
これもやっぱり嫌な音です。
何オクターブ違っていても
1オクターブにギュッと押し込めた場合に
半音x1を構成してしまう音の組み合わせはダメなのです。
これを数式風に表したのが見出しの
nオクターブ+半音x1
なのです。
nとは整数を表すアルファベットですね。
ただし、音の上下の関係が変わらないことが条件です。
この場合だと
あくまでドが下、レbが上に配置されている場合のみです。
たとえば、レbを下にオクターブ下げると
それは回避すべきものではなくなるのです。
ここんとこ要注意です。
聞いてみましょう。
まあ、そんなに心地よい音ではないのですが
先ほどの例と比べるとマイルドになっています。
この場合は
数えてみると半音x11しか離れていません。
1オクターブは半音x12なので
nオクターブ-半音x1
ということになります。
nオクターブ+半音x1が
よろしくないのであって
マイナスは良いんですね。
というわけで
避けるべきなのは
nオクターブ+半音x1
ただし、nはゼロもしくは正の整数
と定義できます。
まあ、あえてこんな数式風に
書く必要はないのですが
思いついてちょっと面白かったので。
コードとメロディーの組み合わせ
ハ長調の場合
「ミ」と「ファ」、「シ」と「ド」の
組み合わせが要注意だと書きました。
具体的に言いますと
コードに「ミ」が含まれる際にメロディーに「ファ」
コードに「シ」が含まれる際にメロディーに「ド」
これらは使うのを避けるのが無難です。
で、これをさらに具体的に示したのが
これまでに何度か書いた
ハ長調の場合
コードがC・Em・Amの時にメロディーにファ
コードがEm・G・Bdimの時にメロディーにドはよろしくないです。
ということなのです。
音が当たるのを避けるには
さて、この「音が当たる」状況を
回避するにはどうすればいいでしょう?
まず、上記のコードと
メロディーの組み合わせを避ける
というのが1番です。
でも、どうしても使いたいことってありますよね。
今回作っている曲でいいますと
[候補その2]のBメロ最後の小節です。
コード「G」に対して
メロディーが「ド」です。
この部分をコードの単純な伴奏で聞いてみます。
やっぱりメロディー「ド」の箇所が
イライラしますね。
これを回避するには?
コードに含まれてる「シ」の音さえなければ
「半音x1」は構成されませんよね。
「シ」の音を変えてしまえ!
ということです。
都合よくこんなコードにしてみました。
メロディーが「ド」のところだけ
コード「G」の「シ」を半音上げて「ド」にしました。
聞いた感じもおかしくないですよね。
この
メジャーコードの真ん中の音を半音上げたものを
サスフォーコード
といいます。
Gsus4と書きます。
Gの中心の音「ソ」から数えて
4番目の音「ド」に3番目の「シ」を置き換えた
ということで4が付きます。
ただ、このサスフォーコードを使って
回避できるのは
コードの真ん中の音が
メロディーと当たっちゃう時だけなんです。
ですので、今回のように
コード「G」に対してメロディー「ド」
の場合と
コード「C」に対してメロディー「ファ」
のときくらいしかないんですね。
他の場合、例えばコード「Em」に対して
メロディー「ファ」なんかは避けるのが無難です。
コードを変えるか
メロディーを変えるかしたほうが良いですね。
さあ、今回はここまでです。
かなり難しい話をしてしまいました。
次回はまた曲作りに戻りまして
サビをいろいろと考えてみたいと思います。
それではまた次回!
t.k
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