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初心者におくる楽譜の読み書き!第9回 記号の実践 その1

趣味, 作曲

初心者におくる楽譜の読み書き!第9回 記号の実践 その1

こんにちは!

前回まで、実際に簡単な楽譜を読んできました。

でも実際の楽譜って、もっと複雑な印象がありますよね。

試しにこんな楽譜があります。

ex157

なんじゃこりゃ。

ピアノの楽譜で、かの有名な「エリーゼのために」なんですが
音符の他にもいろんなものが出てきますよね。

このへんを今回から見ていきましょう。

様々な記号 その1

様々な記号 その1

臨時記号

臨時記号 基礎

臨時記号については初心者におくる楽譜の読み書き!第5回 記号-半音上げる・下げる-でお話ししました。

(シャープ)は半音上げる
(フラット)は半音下げる
(ナチュラル)は元に戻す

でしたね。

ちょっと実践してみましょう。

前回までの知識で読めるこの楽譜。

ex158

難しくないですね。

ex159

ドーレミーファーソーーーって感じです。

鍵盤で見るとこうですね。

ex160

これがこうなるとどうでしょう?

ex161

音符に読みがなをつけるのは難しくないですよね。

ex162

ファに♯(シャープ)がくっついただけです。

音になるとどうですかね。

ファのところの感じが、さっきとは違いますよね。

鍵盤だとこうなります。

ex164

ファが、半音上の黒鍵になりました。

じゃあフラットはどうでしょう?

まずこれを読んでみましょう。

ex165

さっきよりちょっと凝った感じですが、読めますかね。

ex166

はい。こうなります。

ソドシーラーシーソーーーですね。

鍵盤だとこの鍵盤を使っています。

ex167

じゃあこれは?

ex168

3つめの音符「シ」に♭がついていますよね。

5つめの音符の「シ」の方はどうでしょう。

初心者におくる楽譜の読み書き!第5回 記号-半音上げる・下げる-の記事を思い出してほしいのですが

1度出てきた臨時記号は、その小節内で有効

なんです。

なので、読み方としてはこうなります。

ex169

音はこうです。

鍵盤で見るとこう。

ex171

見づらくてすみません。

臨時記号 実践

じゃあ、もうちょっと複雑なものを見てみましょう。

はいこちら。

ex172

2つめの「レ」に♯がついていますね。

この♯は小節内でずっと有効ですが
7つめの「レ」で♮(ナチュラル)がついています。

つまり、この7つめのレではシャープを外して
もとに戻しなさいということなんです。

読み方としてはこうなります。

ex173

♮のついているレには、「レ♮」という表記はしていませんが
つまりは元のレに戻ったっていうことです。

音を聞いてみましょう。

あら、これは。

「エリーゼのために」の冒頭部分ですね。

今回の記事の最初に出てきた楽譜を、簡単に書き直したものです。

もうしばらくしたら、原本のままで楽譜を読めるようになりますんでね。

もういっちょ。

ex175

これも、音符に読みがなをつけるのは難しくないですね。

ex176

はい。

じゃあ、音で聞いてみましょう。

これまでよりちょっとテンポをゆっくりにしてみました。

これもよくご存知ですよね。

滝廉太郎作曲、「荒城の月」です。

実に哀愁があって心にしみるメロディーですね。

これ、もし♭がついてなかったらどうでしょう。

ex178

素晴らしく馬鹿馬鹿しいですね。

哀愁も何もないです。

♭があることによって、暗めの曲調になるんですね。
(このあたりの理屈はまたいずれお話しします。
先に知りたい方は、初心者におくる作曲方法のコツ!第3回 明るい曲と暗い曲の違いとは?をお読みください)

ところで、滝廉太郎が最初に作曲した荒城の月は
上記の形ではありませんでした。

こうだったんです。

ex179

3小節目のファに♯がついています。

聞いた感じも、なんかちょっとふわっとした感じがしますね。

これはですね、山田耕筰さんという人がいまして
(唱歌の「赤とんぼ」「からたちの花」「この道」などで有名ですね)

ファに♯がついているのは病的な感じがするっていうんで
改変してしまったんです。

滝廉太郎が亡くなって14年後のことでした。

改変の良し悪しはともかくとして
♯ひとつで印象がなんか変わるっていうのは確かのようですね。

さ、臨時記号に関してはここまでにします。

次回は、臨時記号以外の記号を見ていきましょう。

また次回!

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Posted by t.k