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初心者におくる楽譜の読み書き!最終回 補足いろいろ

趣味, 作曲

初心者におくる楽譜の読み書き!最終回 補足いろいろ

こんにちは!

今回は、今までの講座の中で話し漏れてしまったようなことを
もろもろお話ししようと思います。

小さな話の寄せ集めっぽくなっちゃいますが
どうぞお許しを。

では参りましょう!

補足いろいろ

補足いろいろ

エリーゼのために

さて、当講座の初心者におくる楽譜の読み書き!第9回 記号の実践 その1で掲載した楽譜。

ex273

これまででご紹介しきれなかった記号などがありますので
そちらをご紹介します。

発想記号

まず最初の

Poco moto

これはイタリア語なんですけども
「Poco」は「少し」、「moto」は「動き」といったような意味で

「少し動きをつけて」というような指示です。

テンポとか強さの記号ではなく
このような「演奏の仕方」みたいな指示のことを

発想記号

といいます。

「荘厳に」「生き生きと」「歌うように」みたいな指示が
主にイタリア語で書かれているものです。

ピアノの楽譜とか、クラシックの楽譜に出てきます。
(バンドスコアには出てきません)

ここでは詳細は割愛しますが、Wikipediaなどに一覧がありますので
参照してみてください。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BC%94%E5%A5%8F%E8%A8%98%E5%8F%B7#%E7%99%BA%E6%83%B3%E8%A8%98%E5%8F%B7

もしご自身で楽譜を書く場合は、日本語で書いちゃってもいいですよ。

「楽しげに演奏してね!」みたいに。

ペダル記号

もう1回エリーゼのためにの楽譜を。

ex274

赤丸で囲った部分、なんだか見慣れない記号がありますね。

これは、ピアノの楽譜にのみ使われるもので

ペダル記号

といいます。

ピアノの足元にあるペダルのうち、最も右にあるものを

ダンパーペダル

といいまして、音を伸ばすのに使います。

ちょっと例を。

ex275

ただのドレミファソラシドですが、ペダル無しで弾くとこう。

ペダルを踏みながら弾くとこう。

音が伸びて、残響も豊かに聞こえますね。

で、さっきのエリーゼのためにのペダル記号。

ex278

ここでペダルを踏みまして

ex279

ここで離しなさいよ、という記号です。

踏みっぱなしだと音が伸びたままになって濁っちゃうので
フレーズの切れ目などで適宜ペダルを離す必要があるわけです。

上手な人は自分の判断でペダル操作できるんですけど
初心者なんかは、こうやって記号の指示がある方がわかりやすいですよね。

アウフタクト

さて、再度エリーゼのためにの楽譜を。

ex280

これ、拍子は3/8(8分の3)拍子ですよね。

1小節が8分音符3つ分の長さになります。

でも、この部分

ex281

なんだか足りなくないですか?

16分音符2つ(=8分音符ひとつ分)しかないですよね。

8分音符2つ分が足りていません。

こういう、不完全な小節から始まるのを

アウフタクト

もしくは

弱起

といいます。

考え方としては、「前の小節の途中から曲が始まっている」
というふうに捉えます。

前の小節をしっかり書くと、そもそもはこうだったんだけど

ex282

休符の部分は省略しちゃった、という感じですね。

初心者におくる楽譜の読み書き!第4回 拍子でお話ししましたが、3拍子の場合

ワンツースリー・ワンツースリーのように
1拍目が強い拍で、2拍目・3拍目は弱い拍です。

つまり、小節の途中から曲を始めると
弱い拍から始まる
ことになります。

だから弱起という日本語がついているんですね。

ちなみにアウフタクトはドイツ語です。

こういう曲、いっぱいありますよ。

例えばこれ。

ex283

ご存知、クリスマスの曲ですけれども。

曲の始まり部分、1拍だけ前に飛び出しちゃってますね。

前の小節のラスト1拍のところから曲が始まっているわけです。

この弱起部分、弱起ですよーというのを強調するために
小節の区切り線を二重にすることがあります。
(上記のクリスマスの楽譜がそうなっています)

聴いてみましょう

しつこくエリーゼのためにの楽譜を。

ex284

さあ、これでやっとエリーゼのためにの楽譜を
理解できるようになりました。

せっかくなんで、この楽譜の音を聴いてみましょう。

繰り返しのところとか、聴きながら楽譜を目で追えていますかね。

どこを聴いているのかわかんなくなっちゃったら
演奏順に、小節に番号をふっちゃうといいですね。

まとめ

まとめ

さて、今回でこの楽譜の読み書き講座は最終回です。

楽譜をなんとなくは理解できるようになったでしょうか。

スラスラ読める必要は全くなくて
ひとつひとつ紐解いていけば理解できる、というのが大事です。

私も長く音楽の仕事をしていますが
スラスラとはまったく読めません。

それでもなんとかなります!

もし手元にあれば、音楽の教科書とか歌集みたいなものを
なんとなく眺めていると、だんだんと馴染んできます。

できれば、メロディーをよく知っている歌なんかだといいですね。

このメロディーを音符で表すとこうなるのか、というのが
わかってくると思います。

間違ってもピアノの楽譜とか、オーケストラの楽譜のような
複雑なやつに手を出したらだめですよ。

そして、音楽の理論をちょっと知りたいと思ったら

「初心者におくる作曲方法のコツ!」の第1回~第7回あたりをご参照いただくといいですね!

それではまた!

お元気で!

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Posted by t.k