初心者におくる楽譜の読み書き!第10回 記号の実践 その2
こんにちは!
前回は臨時記号についてお話ししました。
半音上げるとか下げるとかでしたね。
今回は強弱記号についてお話しします。
強弱記号っていうのは
読んで字の如く強弱を指示する記号です。
そのへん、じっくり見ていきましょう。
様々な記号 その2
強弱記号
ピアノ/フォルテ
まずはアルファベットで表す強弱記号を見てみましょう。
いずれも、基本的には五線の下に書きます。
ざーっと、弱い方から見ていきますよ。
記号 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
ピアノ・ピアニッシモ(ピアニシシモ) | できるだけ弱く | |
ピアニッシモ | ごく弱く | |
ピアノ | 弱く | |
メゾピアノ | やや弱く | |
メゾフォルテ | やや強く | |
フォルテ | 強く | |
フォルテシモ | ごく強く | |
フォルテ・フォルテシモ(フォルテシシモ) | できるだけ強く |
はい。
pが「弱い」、fが「強い」を表しますよ。
ピアノって読みますが、楽器のピアノと混同しないようにしましょう。
で、ppとかppp、ff、fffのように数が増えれば
その分意味合いが強まります。
pはpp、pppとなるにつれてどんどん弱く
fはff、fffとなるにつれてどんどん強くなります。
m(メゾ)をつけたmp(メゾピアノ)・mf(メゾフォルテ)はそれぞれ
「やや弱く」「やや強く」ですね。
mはイタリア語の「mezzo」のことで
「半分」とか「比較的」「適度に」みたいな意味です。
以下のような楽譜があります。
これを強弱なしに演奏するとこんな感じ。
この楽譜に、適当に強弱記号をつけてみましょう。
はい。
音楽的に美しいかどうかはともかく、表現の幅は広がりました。
クレシェンド/デクレシェンド・ディミヌエンド
でもこれだと、「だんだん強くしていく」みたいな
繊細な変化を表すことはできないですよね。
ちゃんとそういう記号もあります。
クレシェンドとデクレシェンド・ディミヌエンドがそれです。
クレシェンドは「だんだん強く」という意味で
楽譜に書くときは記号で
と書くか、アルファベットで
と書きます。
デクレッシェンドは「だんだん弱く」という意味で
クレシェンド同様
と書きます。
ディミヌエンドっていうのはデクレッシェンドと同じ意味で
「だんだん弱く」でして
と書きます。
デクレッシェンドとディミヌエンドは、基本的に同じ意味なので
使い分ける必要はありません。
アルファベットで書くときは「dim.」って書いたほうが
楽は楽ですね。
いずれも、ヘアピンみたいな記号で書く場合は
起点と終点をちゃんと意識する必要があります。
例えば以下のような場合。
p(ピアノ=弱く)で始めて、2小節目の最後の音までの間に
ff(フォルテシモ=ごく強く)まで持っていきなさいよ、ということです。
アルファベットで書く場合、上記の記号みたいに
長さで表現することができませんよね。
なので、こんなふうに書きます。
点々をなんとなく起点から終点まで書けばいいだけです。
アクセント
時と場合によっては、ひとつの音だけ強調したいこともありますよね。
そういうときに使うのがアクセント記号です。
まずは音符そのものにつける記号です。
どちらもアクセントをつけなさいよ、という記号です。
後者すなわち上にとんがっている方が、
前者(右にとんがっている)よりもなお強く演奏されます。
次に、さっきの強弱記号みたいに五線の下に書く記号です。
記号 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
スフォルツァンド | その音だけ強く | |
スフォルツァンド | その音だけ強く | |
フォルツァンド | その音だけ強く | |
フォルテピアノ | 強く、すぐに弱く |
大変わかりづらいですけどね。
最初の2つ、sfとsfzは読み方も意味も一緒です。
また、3つ目は意味は一緒ですが、読み方で最初の「ス」がありません。
この3つは特に使い分けしないで大丈夫です。
こんなふうに使います。
4つ目だけ、ちょっと理解しづらいんで説明しますね。
管楽器みたいに音を持続して出せる楽器に、主に用います。
こんな感じ。
吹き始めにアクセントを付けたら、すぐに弱くする演奏ですね。
というわけで、今回は強弱について見てきました。
次はさらに音楽に表情をつける記号を見ていきましょう。
また次回!
t.k
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