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初心者におくる作曲方法のコツ!第38回 テンションってなんだ? その5

2018年1月26日趣味, 作曲

初心者におくる作曲方法のコツ!第38回 テンションってなんだ? その5

こんにちは!

前回までで
だいたいテンションについての説明は終わりました。

今回はいろいろとテンションに関する
補足をしていきます。

参りましょう!

テンションに関するあれこれ

テンションに関するあれこれ

テンションのおさらい

使っていいテンションを
もう1回おさらいしておきましょう。

Imaj7・・・9th・13th

IIm7・・・9th・11th・13th

IIIm7・・・11th

IVmaj7・・・9th・11th・13th

V7・・・9th・13th

VIm7・・・9th・11th

VIIm7(b5)・・・11th・13th

また

テンション・リゾルブ

といって

テンションを使ったら、その次は三和音もしくは
四和音の構成音につなげるのが望ましい

という法則もありましたね。

ここまでおさらいでした。

では、テンションの様々な補足をしていきましょう。

いろいろと疑問に思ってたこと、ありますよね。

9thと2ndは違うのか?

Cmaj7という和音を考えると
9thは「レ」ですよね。

ex410

これは、テンションを
コードの中に配置したものですが

この「レ」って

2nd

と呼んではいけないのでしょうか?

ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド レ ミ ・・・

の、2番目(2nd)と9番目(9th)、
どっちも「レ」ですよね。

同様に

11thは4th、13thは6thでは
いけないのでしょうか?

これ、明確な決まりがあります。

三和音・四和音の構成音を表記する場合は
1~7番目という呼び方を使います。

四和音以上の和音を構成する要素

すなわち

テンションなどを表記する場合は
8より上の数字を使います。

8thは実質ルートの1オクターブ上なので
現実的には9thから上の数字を使うのですね。

C11を表記しようとしてC4などと書いてしまうと
「Csus4」と勘違いされてしまいますので要注意です。

メロディーに9th・11th・13thが出てきたら常にテンションなのか?

次の疑問です。

タイトルの通りです。

メロディーに9th・11th・13thが出てきたら
常にテンションなのかという疑問です。

第11回ででき上がった曲の
最初の2小節を見てみましょう。

ex411

これは伴奏の和音が三和音なので
まず四和音にします。

ex412

メロディーに半音x1を構成してしまう
音が出てくるので

7thではなく6thを使っています。

1小節目、メロディーに「レ」がでてきますね。

この「レ」は9thのテンションと呼んでいいのでしょうか。

答えは「No」です。

なんででしょう。

メロディーの流れが
「ドレミードレミー」となっていますよね。

「ド」は1拍目、「ミ」が2拍目に位置しているのに対し
「レ」は1.5拍目に位置していますよね。

これを

1拍目の裏

と表現します。

もしくは

1拍目の裏拍

ともいいます。

この裏に位置している音符は
若干ですが重要度が落ちるんですね。

1拍ずつ手をたたきながら
「ドレミードレミー」と歌ってみると

手拍子は「ド」と「ミ」に来ますよね。

この「レ」は

「ド」から「ミ」にスムーズに移行するために経過しただけ

と見ることができます。

「ドーミー」と歌うよりも

「ドレミー」と歌ったほうが
スムーズですよね。

というわけで

テンションと呼ぶにはちょっと
存在感が弱いんですね。

じゃあ、2小節目の頭の
「レミファーソー」の「レ」は?

これはF6の13thと呼べるのか?

でも伴奏の和音がF6で
6thを使ってますので一緒ですよね。

というわけで
これもテンションではありません。

なんでFmaj7ではなくF6を使ったのかといえば

メロディーの「ファ」がmaj7の「ミ」と
半音x1を構成してしまうから
です。

そこそこの存在感をもって
メロディーに出てくるときに

テンションと呼んでいいといえます。

そこそこ長い音符であるとか

そこそこの長さを持って
拍のあたまに出てくるとか。

伴奏の和音に出てくる場合は

ほとんどの場合に
テンションと呼んで差し支えありません。

和音の中に出てくるなら

他の音と比べて存在感が強いとか
弱いとかないですもんね。

三和音にテンションは使ったらいけないのか?

さて、四和音というと

三和音と比べて

ジャズっぽい・大人っぽい・夜っぽい

という雰囲気がありますよね。

でもこういう雰囲気が
欲しくないときというのもあります。

それでも三和音だと音が単純すぎる。

もっとリッチな和音が欲しい。

どうしましょうか。

四和音にさらに音を加えたものを
テンションと呼ぶので

三和音に使っちゃいけないんじゃないの?

いや、使って構いません。

ただ、テンションと呼ぶかというと
そこは微妙です。

決まった呼び方がないんですよね。

たとえば三和音「C」に9thを足します。

ex413

どうです?

いい音ですよね。

三和音では感じられなかった

きれいな朝の風景のようなものが
浮かんでくるようです。

今回の冒頭で聞いた
maj7に9thを足したCmaj9をもう一回聞いてみましょう。

ex414

音のキャラクターがずいぶんと違いますよね。

やっぱり大人びた
夜っぽい感じがします。

7thを入れずに9thや11th、
13thを入れてもいいんです。

三和音に9thや11thを足したら
以下のように表記します。

Cadd9(読み方は、シー・アド・ナインス)

Fadd11(同様に、エフ・アド・イレブンス)

CとかFといった三和音に

9thや11thを足した(=英単語のadd)
という表し方です。

13thは?

これは6thの和音と一緒ですね。

なので「C6」のように書けば大丈夫です。

というわけで

テンションの話は一旦ここでおしまいです。

次回からは違うお話が始まります。

どうぞお楽しみに!

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Posted by t.k