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初心者におくる作曲方法のコツ!第20回 長いフレーズの曲を作ろう その10

2018年1月26日趣味, 作曲

初心者におくる作曲方法のコツ!第20回 長いフレーズの曲を作ろう その10

こんにちは!

とうとうこの講座も20回目となりましたよ。

長らくやってきましたが
まだ2曲目の途中です。

今回も頑張って進めていきましょう!

Bメロの続きを作る

Bメロの続きを作る

前回までの確認

前回は2種類のBメロ候補を作りましたね。

Aメロの音の並びをずらしてくっつける

これを元にして作ったのでした。

[候補その1]

ex211

[候補その2]

ex212

[候補その1]は同じコードで2小節行くパターン。

[候補その2]は小節ごとにコードを変えるパターンでした。

どっちがいいでしょう?

というところまでが前回でしたね。

Bメロを選ぶ

実は今回

予定外のことが起きてしまいました。

もともとは[候補その2]を
採用するという前提で

[候補その1]と[候補その2]を
作ったのですが

どうも[候補その1]の方が良いんですよね。

そして、[候補その1]の方が
良い曲に発展しそうなんです。

なかなか思うようにいかないのも
また作曲の醍醐味です!

というわけで

今回は[候補その1]を採用することにします。

Bメロの続きを作る

ではBメロの続きを作っていきましょう。

同じことを繰り返してみます。

ex213

同じことを繰り返した
というだけのことですね。

前回の初心者におくる作曲方法のコツ!第19回 長いフレーズの曲を作ろう その9
Bメロでやりたいことは

曲を展開させてサビに持っていく

ことだと申し上げました。

似たようなことを繰り返しながら

徐々にテンションを上げ

サビに持っていく

これがBメロの基本的な構造です。

というわけで

この繰り返した部分をいじりましょう。

小節の頭の音をラにしてみました。

ex214

ラより後の音符が
変わった記号になってますが

「これはまだ音が未定なので、このリズムでやりますよ」

ということを暫定的に書いています。

さて、小節の頭の音をラにしたことで

1段上の部分よりは
テンションが上がってきました。

ちなみに、なぜラにしたかというと

コード「F」の中で
ファの次に高い音だったから
です。

ここで注意しなければいけないのは

「ドラー」というメロディーが
Aメロに出てきているということです。

先ほどの楽譜の2段目
左に小さく「13」と書いてある小節ですね。

「13」というのは

「何番目の小節ですよ」という目印です。

ここでは

「13小節目ですよ」

ということですね。

「ドラードシシシソラ」という並びは
避けなければなりません。

こんな風にしました。

ex215

大変似ていますが
ちゃんと違うものになっていますね。

タネを明かしますと
「ド」と「シ」を入れ替えただけです。

Aメロの箇所は

「|ドラードシシシソ|ラ」

今回は

「ド|ラーシドシシソラ|」

縦棒「|」は小節の変わり目を表します。

Aメロの音の並びを利用したのが
おおもとでしたが

拍をずらす

音の並びを入れ替える

このことでちゃんと
違うBメロになってきましたね。

繰り返し申し上げますが

新規のメロディーが思い浮かぶのならば
それに越したことはありません。

Bメロを終わらせる

さあ、あと2小節です。

残りの2小節でやらなければならないことは何か?

サビに向けてテンションを上げられるだけ上げる

これに尽きます。

ここで、ひとつ原則のようなものがあります。

それは

Bメロ最後の小節はドミナントにしろ!

ということです。

サビとは曲の中で一番盛り上がる
メインになる部分です。

曲の中心といっても良いでしょう。

ということは、やっぱり

サビはトニックから始めたいんですよね。

でもって

トニックにとにかく行きたい音というのは
ドミナントなんです。

曲によってはサブドミナントから
サビにつなげる場合もありますが

うまくつなげるのはなかなか難しいのです。

これはもう

ひとつのルールとして覚えてしまいましょう。

では実際に作っていきましょう。

Bメロ最後の小節が
ドミナントになるということで

23小節目のコードは
サブドミナントが良かろうと

Dmを当てはめてみました。

2小節ごとに同じコードできたから

今度も2小節ごとで
ずっとGでいいんじゃない?

と思うかもしれません。

実際に聞いてみましょう。

ex216

あんまり良くないですよね。

これが「Dm-G」という流れだとこうです。

ex217

こっちの方が良いですよね。

場合によりますが

サビの前なんで

ひとつコードを経由することでアクティブさを増し

かつ

もったいつけることで、よりサビに向かって盛り上げる

ということです。

さあ、メロディーを決めます。

今までと同じように
同じ形を用いてみましょうか。

ex218

1段上のメロディーを持ってきただけです。

コードにも合っていないし
そもそもテンションが上がりませんね。

「ド|ソーファミレレドミ」
メロディーが下降している。

これではテンションは上がりません。

「ド|ソーラシ」としてみましょう。

ex219

いいんじゃないですかね。

ここまできたら
もうあとは流れです。

こうしました。

ex220

どうですか?

ちゃんとサビにつながる
盛り上げになりましたね!

と言いたいところですが

21小節目の頭の音が「ラ」なのに対して
23小節目の頭の音は「ソ」です。

前より低い音を
持ってきてしまったことで

ちょっとテンションが
下がってしまう感じがあります。

こうしました。

ex221

良くなった!

じゃあサビへ行こうか、と。

その前に。

もうひとつのパターンを作ってみました。

ex222

なんと!

いきなり違うものが来た!

でも悪くないでしょ?

どっちが良いかは
また次回までにじっくり考えるとしまして

ここでひとつ問題が発生しました。

第11回第15回第16回で触れたルールのようなもの

ハ長調の場合

コードがC・Em・Amの時にメロディーにファ
コードがEm・G・Bdimの時にメロディーに

はよろしくないです。

というのがありました。

新しい方のメロディーは

コードがGに対して
メロディーがガッツリと「ド」です。

それも結構長い音で。

一気にサビまで作ってしまって

そのあとに、このルールの解説を
入れようと思っていたのですが

もうこれは先延ばしに出来ないなということで。

次回、Bメロをどっちにするか
確定させたのちに

このルールのようなものの解説をします。

決して「ド」を使っては
いけないということではないのです。

次回ちょっとだけ
理屈の話にお付き合いください。

ではまた次回!

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Posted by t.k