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初心者におくる作曲方法のコツ!第11回 長いフレーズの曲を作ろう その1

2018年1月26日趣味, 作曲

初心者におくる作曲方法のコツ!第11回 長いフレーズの曲を作ろう その1

こんにちは!

前回でめでたく
最初の曲を作ることができました。

前回までは、短いフレーズを積み重ねて
曲に仕立て上げましたけれども

今回はちょっと長いフレーズを作ることに
重点を置いてやっていきましょう。

では参りますよ!

ちょっと長いフレーズを作る

ちょっと長いフレーズを作る

メロディーのタイプ

さて。

初心者におくる作曲方法のコツ!第8回 実際に曲を作ってみよう その1
でもちょっと触れたのですが

童謡の「チューリップ」と
「めだかのがっこう」では

メロディーのタイプが違います。

「チューリップ」は
小さいかけらを積み重ねていくタイプ

「めだかのがっこう」は
ゆったりとした横につながったメロディー。

前回までやってきたのは
「チューリップ」タイプでした。

今回は「めだかのがっこう」でいってみましょう。

といっても

このタイプは最初はハードルが高いんです。

小さいかけらをあれこれ変形させて
積み重ねていくのは技術でどうにかなる。

前回まででやってきたように

3音くらいを適当に組み合わせて
繰り返したり音を上下したりっていう工夫ですね。

でもこちらの方は

思いつかない限りどうしようもないんです。

というわけで、今回考えるのは

いかにしてメロディーを思いつくか

です。

完全に「無」の状態から生むのは大変ですからね。

フレーズを作るヒント

曲の作り方は人それぞれで
決まったやり方はありません。

あくまでヒントのひとつということで。

第8回で「さっちゃん」という童謡について触れました。

歌詞とメロディーが
ものすごくマッチしている例としてですね。

歌詞を朗読するのと歌うのと
イントネーションが非常に近い。

これを手本に考えましょう。

つまり

歌詞からメロディーを考える

というやり方です。

といっても

歌詞なんていう大それたものではなく

ちょっとした言葉に
メロディーをつけてみましょう。

小説でも新聞でも詩でもなんでも

平仮名にして10~20文字くらいの
好きな箇所を抜き出して

それを使ってみるのが良いですね。

もちろんご自分で作っても結構です。

ここでは便宜的に
以下の文を使ってみましょう。

「魚釣りに行き たくさん釣り上げた」

まったく詩的ではないですが
これを使ってメロディーを作っていきましょう。

フレーズを作ってみる

言葉のイントネーションを使う

これを朗読してみましょうか。

「_」「-」で音の高さを表しています。

_--____- _-------_
さかなつりにいき たくさんつりあげた

こんな感じですかね。

---___-- _---_--_-
さかなつりにいき たくさんつりあげた

人や地域によってはこんな感じかも。

ともあれ

言葉はすでに多少の
メロディーらしきものを持っているわけです。

朗読した感じに近くなるように
音を上げ下げして作ってみます。

今回もわかりやすくハ長調でいきましょう。

ex111

どうですかね。

朗読した時とイントネーションは
似た感じになりましたかね。

どの音から始めたらいいのか
最初は迷うかとは思うんですが

ハ長調なんでドから
始めればいいんじゃないかと思います。

先ほど

思いつかない限りどうしようもない

と申し上げましたが

早くも言葉の高低だけを利用して
メロディーらしきものができました。

でもまだ面白みはないですね。

似たようなところをウロウロしてて
地を這うようです。

これを取っ掛かりとして
よりメロディーらしくしていきましょう。

音の高さを変える

言葉を無理やり音符にしただけなので
そもそもそんなに音が上下していません。

上がる下がるをもう少し顕著にしましょう。

ハ長調なんで最初のコードはCであるとして
Cを構成するドミソのいずれかが良いですね。

第8回で

メロディーにつけるコードを決める際に
フレーズの到達点の音を含む和音が当てはまりやすい

と書きましたけども

今回は逆のパターンです。

コードからメロディーの音をチョイスするわけですね。

ex112

どうですか?

ちょっと音楽っぽくなりました。

離れた音に進むとパワーを感じるんでしたね。

元のものよりパッと明るい感じになりました。

上がる下がるはそのままに
ソの音から下がってくる音を変えましょう。

同じようにCのドミソから
今度はミをチョイスします。

ex113

いいですね!

音の長さを変える

全部8分音符というのは芸がありませんね。

音の長さもちょっと変えてみましょうか。

どの音を伸ばすか短くするかはお好みで。

いろいろトライアル&エラーしてみてください。

ex114

こんな感じにしました。

「さかーな」ですね。

さらに工夫してみる

もうちょっと工夫してみましょう。

ex115

ちょろっとコードに含まれてない音を
入れてみました。

あとテンポもちょっと落としてバラードっぽく。

でもあんまり良くないな。

「さかーな」までは良いんだけど
「つりに」との接続がちょっと良くない。

じゃあ「つりに」の部分はつながりのいい
「ソ」の音にしよう。

ex116

これでいいんじゃないかな。

「ミ」はあっという間に解雇です。

どうですかね。

最初のお経みたいな
地を這うような大元のフレーズから

なんとなくバラードの始まりみたいなのが出来てきました。

ちょっと補足 コード外の音について

上記の「さかーな」の「な」の部分。

コードがCなのにコードに含まれていない
「ラ」の音を入れています。

コードを構成する音がメロディーに来るのが
最もおさまりはいいんですけども

それだけだと面白くないんですね。

コード外の音が出てくると

早くおさまるところにおさまりたいけど
でもこのまま留まっていたいような

そんな繊細なメロディーになります。

フレーズの到達点がコードを構成する音だと
おさまりがいい
と第8回で申し上げましたが

到達点をあえてコード外の音にして
浮遊感を狙うのもアリです。

今回の場合はフレーズの到達点ではなくて
通過点ですけども

使っちゃいけないわけでは決してないのです。

ただし

慣れるまでは到達点は
コード内の音の方が安心は安心
ですよ。

基本的にはハ長調の曲でしたら
ドレミファソラシド全部使って大丈夫です。

ただ時々、汚い響きを生んでしまう
コードとメロディーの組み合わせがあります。

いずれちゃんと理屈を説明しますが簡単に。

ハ長調の場合

コードがC・Em・Amの時にメロディーにファ
コードがEm・G・Bdimの時にメロディーに

はよろしくないです。

とりあえずこれだけ気にしておいて下さい。

というわけで今回はここまで。

また2小節しかできませんでしたが

次回、「たくさんつりあげた」も
ブラッシュアップしていきますよ。

お楽しみに!

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Posted by t.k